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麹菌ってなんなのか?

 

こんにちは。兵庫県 本田商店の本田です。

立春を過ぎましたがまだまだ寒い日が続きますね。人間にとっては快適ではないですが、

酒造りにとっては、とても快適な気候です。

龍力では大寒〜立春にかけて鑑評会用の大吟醸酒の仕込みが行われています。暖めるのは簡単ですが、冷やすことは難しい事からこの時期に仕込んでおります。

酒造りには、『1麹2酒母3造り』と言う言葉があり、麹が一番大切ですよ、と言う事です。

麹造りは蔵それぞれに独自の造り方があり、それが蔵の味わいになっているのではないかと思います。

そもそも麹とは何か?
と言いますと麹とは『酵母の為の栄養(ブドウ糖)を造る菌』で、

酵母とは『ブドウ糖を食べアルコールを造る微生物』です。

よく勘違いされている方もおられますが、違う微生物です。この2つの微生物を使い酒造りは行われております。


日本酒造りには、なぜ麹菌は必要なのか?と言いますと酵母にとってお米(でん粉)は大きすぎます。とてもではないが食べる事ができません。そこで酵母が食べやすいサイズ(ブドウ糖)に変えてあげる必要があります、その役目が麹菌です。

ワインは元々ブドウ糖ですから勝手に発酵します。だから麹菌は必要ありません。




では龍力の麹造りについてですが、龍力の麹室(こうじむろ)には、部屋が4つあります。

まず、1つ目の部屋に、蒸したお米を引き込みます。引き込む時の室温は、驚きの約50℃、高温の部屋に引き込み、床と呼ばれる台に薄く広げ、外側を一気に乾燥させ、内側に水分を閉じ込め、外硬内軟の蒸米にします。

その後、室温を30℃にし麹菌を振り、一箇所にかため一晩おきます。次の日の朝、お米の表面にうっすらと麹菌が成長しています。滞在時間約21時間。




この麹菌の付いたお米を、一升盛れる小箱に入れ2つ目の部屋へ。この部屋では麹菌をお米の中へ食い込ませて行きます。食い込ます為に室温を少しあげます。室温約35℃、室温をあげ、乾湿差をとります。そうすると麹菌も生物です。水分を求めお米の中へ、中へ入っていきます。2つ目の部屋でも1晩おきます。滞在時間約24時間。



次の日の朝、最終仕上げです。次の部屋に移します、この部屋の室温なんと約45℃

高温です。麹菌も必死です、どんどんお米の中へ食い込みます。

この部屋で納得のいく出来になるまでじっくりと生育。この部屋の滞在時間は約6時間〜9時間くらいです。



最後の4つ目の部屋です。この部屋の役目は温度を下げる事です。約45℃の品温ものを

いきなり外へ出すと結露し、せっかく水分を調整しながら育てたものが無駄になってしまいます。そこで結露しない為に室温15℃の部屋でクールダウンさせ、次の日使用します。

仕込みに使用するまで4日間かかります。この麹造りが連日、蔵では行われているのです。どうしても菌は、人間の目には見えません。
受け継がれた伝統などの技術を使いながら、菌の動きを想像し、それをコントロールする。それが蔵元それぞれの味わいとなって行くのではないかと考えております。

 


 

at 17:42, himejihonda, 蔵元からのメッセージ

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